軽い芝や重い芝って何?(芝質と血統・種牡馬その1)


 三部構成の「芝質と血統・種牡馬」シリーズは、適性予想に有効な「芝質」について2014年終了現在の見解をまとめたものです。
 芝質について理解が深まれば、現在の芝が軽い芝なのかどうか、その馬が現在の芝質に合いやすい血統なのかどうか...などが判断しやすくなり、予想の助けとなるでしょう(カッコつけ)。

[16/01/22] 一部内容を修正しました。


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「軽い芝」や「重い芝」って何?

 簡単に言えば、「芝質≒パワーの要求度」です。

  軽い芝 ≒ 筋肉量や骨量の少ない非力な馬(≒馬体重の"軽い"馬)が好走する芝
  重い芝 ≒ 筋肉量や骨量の多いパワータイプ(≒馬体重の"重い"馬)が好走する芝

 ...と、イメージして下さい。この記事シリーズでは扱いませんが、ダートでいう「軽いダート」「重いダート(=力の要るダート。道悪の重馬場とは別)」もほぼ同じ意味で用いています。
 ただ、あみー競馬予想で言う「芝質」には、パワーの要求度が低くとも好走しやすい血統から軽い芝に分類しない条件(代表例:新潟内回り)があり、あくまで"簡単にイメージした場合"と考えて下さい。


 イメージ繋がりで、それぞれに関連する単語を並べておきます。ただ、以下の単語は独断と偏見で選んでいるので、詳しい方からすれば突っ込みどころが満載かもしれないことを予めお断りしておきます。

  軽い芝 ... 軽さ、筋肉量が少ない薄手の馬、瞬発力≒キレ(=トップスピードと急加速力)、平坦、長い直線、開幕週、野芝、時計の早い馬場、良馬場、サンデーサイレンス系、トニービン系

  重い芝 ... 骨太、筋肉量が多い、パワー、スタミナ、芝・ダート兼用、ダート指向、急坂、短い直線、開催後半、洋芝、時計の掛かる馬場、荒れ馬場・道悪馬場、Northern Dancer系、Mr. Prospector系、Roberto系


芝質はどう判断する?

 「競馬場ごとの芝質」を元に、「血統」で大まかに判断し、「走破時計」で誤差を修正して判断します。
(競馬場ごとの芝質は「軽い芝や重い芝ってどの競馬場?(芝質と血統・種牡馬その3)」にまとめています)


 芝質の判断のもっともシンプルな例を挙げると...
  サンデーサイレンス系(以下、SS系と略)が3着内を独占していれば軽い芝
  Northern Dancer系が3着内を独占していれば重い芝
...となります。

 このような芝質の判断を一日もしくは一週単位で行うことで、ペースやレースレベルによる誤差をある程度小さくすることが可能です。


 「競馬場ごとの芝質」の関連知識
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 競馬場の芝質は芝の種類とその割合、アップダウンの付き方、直線の長さで決まります。
 野芝の割合が多いほど芝質は軽く、洋芝の割合が多いほど芝質は重くなり、上り坂の負荷が高いほどパワーが必要に(≒芝質が重く)なります。
 また、直線が長いほどキレ(=トップスピードと急加速力)を問われやすく、直線が短いほど仕掛けが早くなりやすい(=キレの要求度が低くなりやすい)ので、長い直線は芝質を軽くする要素、短い直線は芝質を重くする要素と考えます。

■ 芝/直線距離の比較
 新潟外(659m)>東京(525.9m)>阪神外(473.6m)
>中京(412.5m)>京都外(404m)>新潟内(359m)
>阪神内(356.5m)>京都内(328m)>中山(310m)
>小倉(293.0m)>福島(292.0m)>札幌(266.1m)
>函館(262m)

 また、芝質は同じ週であっても気象条件や馬場整備などで変化します。
 開催の進行で馬場が傷んだり、雨・雪で水分を多く含んだりすれば基準より重い芝質に、転圧(開催後半のローカル競馬場などで実施)や入念な馬場整備(ジャパンカップ当週に見られる)で実施前より少し軽い芝質に、天候不順で芝の生長がいまひとつの場合は基準より重い芝質で始まったり、馬場・競馬場改修などで長期休養明けの開催になった場合は基準より軽い芝質で始まったり、...エトセトラ、えとせとら。


 「血統」
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 軽い芝や重い芝が得意な血統は?(芝質と血統・種牡馬・その2)で分類している血統・系統を元に、好走している血統と偏りを調べて大まかな芝質を判断します。


 「走破時計」
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 ペースの影響を踏まえた上で走破時計の平均と比べ、早ければ"通常より軽い"芝質、遅ければ"通常より重い"芝質であると考え、「競馬場ごとの芝質」と「血統」で判断した芝質との誤差を修正して芝質を判断します。


 芝質を判断する際の注意
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 短距離や非根幹距離ではSS系の好走割合が下がるため、好走している血統よりも少し軽い芝質と判断した方が良い場合があります。
 これはSS系が(大まかな傾向として)淀みない流れへの適性で他系統に劣るためと思われ、根幹距離の施行が少ないローカル競馬場では注意が必要です。この傾向が極端に強く現れるのは新潟芝1000m・直で、新潟競馬場の芝質を判断する場合には新潟芝1000m・直で好走した血統を除外して判断します。



参考図書など

 主な参考図書 : 競馬で勝てる馬券の教科書 古澤 秀和 メタモル出版
 基本OS的なもの : 「ラップタイム分析」 半笑い 氏、夏目 耕四郎 氏
 非常に近い概念 : 「馬場レベル」 棟広 良隆 氏



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芝質で妙味を追える重賞ローテーション
※ 虎の巻的な内容のため、目次に載せません!!(`・ω・´)


 阪神大賞典 → 天皇賞(春)
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 重い芝 → 軽い芝のローテーション。
 重い芝巧者ゴールドシップの成績が典型例で、それぞれのレースで重い芝巧者や軽い芝巧者を出し入れすることで妙味を追えます。
 天皇賞(春)から宝塚記念(重い芝)まで繋がる場合も。


 マイラーズカップ → 安田記念
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 軽め~標準的な芝 → 標準~重めの芝のローテーション。
 芝質の差は小さいも、直線平坦+通常の斤量設定 → アップダウンが比較的激しいコース+重い斤量設定という条件替わりから、「軽めの芝 → 重い芝」という芝質の変化に近い結果が出ることがあります。


 鳴尾記念 → 宝塚記念
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 時計の早い標準的な芝 → 時計の掛かる重め~重い芝のローテーション。
 同じ阪神内回りを使用しますが、梅雨の天気次第では芝質・時計レベルの差が大きくなり、13'宝塚記念で5人気2着ダノンバラード(鳴尾記念では3着)のような重い芝巧者に妙味が生まれる場合があります。


 セントウルステークス → スプリンターズステークス
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 時計の早い標準的な芝→重めの芝のローテーション。
 セントウルステークスが開幕週+野芝のみ+キレ(=トップスピードと急加速力)の要求度が高いコース形状なのに対し、スプリンターズステークスが最終週+キレの要求度が低いコース形状という差から、パワータイプの短距離馬に巻き返しが期待できます。
 近年の例では7人気7着→15人気3着と巻き返したマヤノリュウジン。


 みやこステークス → チャンピオンズカップ
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 軽いダート → 重いダートという新しいローテーション。
 みやこステークス(=直線平坦)をはじめ、中京ダ1800mほど急坂の負荷が高いステップレースが中央にも地方にも存在せず、今後しばらくはナムラビクター(2014年のチャンピオンズカップで8人気2着)のような急坂巧者や、リピーター(代表例:サンビスタ 14年15人気4着 → 15年12人気1着)に妙味があるかもしれません。




著者:あみー

4歳牡馬相当。軽い芝の長距離◎?(重い芝・中距離△? 中長距離▲?) 荒れ馬場・道悪△? ゲート:△? 先行力F底力(=ハイペース耐性)E? キレ:G+持続力D-?(甘め) 平坦○、急坂△。逃げ○、逃げ以外△